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Thirsty Thirty

生活、ときどきオタク

『黄色い太陽のような彼』の話

順番的に次は彼だなあと思いながらドリフェスをディアドリを知るきっかけになった人のことを考えていたら、本当に偶然にこんなお題をいただきました、ありがとうございます!絵本のタイトルみたいなお題にフフッてなりました。笑(ただしまったくウォームハートにならない予感しかしない)

「海さんと富田健太郎」の事を聞きたいです
私は、アミュクラとして彼らの存在は知っていたものの、ドリフェス!前のお仕事を実際に見てきたのは溝口くんだけなんです。
ドリフェス!前からトミーを見てらっしゃった海さんから見た、彼との出会いと彼の変化、海さんの中での彼の捉え方の変化などをお聞かせください!

私がトミーを初めて見たのは2014年の舞台『BROTHERS CONFLICT(ブラステ)』でした。これに関しては元々原作が好きだったのと、それまでいわゆる『2.5次元モノ』の舞台をほとんど見たことがなくて、どちらかというとあまり肯定派ではありませんでした。なので正直最初はこれを観に行くことにあんまり気乗りしていなかったんですよね、今考えるとちょっと驚くけど。特にトミーが演じる風斗という役は原作の中でもかなり人気が高い子で、コケたらファンが荒れるだろうなあと心の中では思っていました。キャストが発表された時も『知らないな…』という反応が多かったし、本人も後々言ってたけど彼にとってはこれが初めて役作りをした舞台だということもあって、その時点での彼自身の知名度は全く無かったと言っても過言ではなかった気がします。アミュ好きな友達も知らなかった記憶があるくらい。

けれど、実際に初日が始まって見てみたら確かに『そこにいた』んですよね。原作では風斗をKENNさんが演じられているんですけど声もかなりKENNさんに寄せてきていたし、もちろんウィッグや衣装のすごさってのもあるんだけど、何より風斗という人物を『内面化』した人がそこにいて。私は原作では風斗のことを推してるわけじゃなかったし、初見の回のマルチエンディングは彼ではなかったんですけど、作中では舞台上に出てきた時から気付けばずっと彼のことを目で追っていました。本当に、ちっちゃな仕草とか、視線の投げ方とか表情とかがああ本当に風斗っぽいな、と衝撃を受けて目を離せなかった。この舞台は初演~2nd~初演再演~ファイナルと4回にわたって公演をしていたのですが、特に初演は風斗が鍵となる役割でもあったんです。だから特に印象に残ってるし、『うわ風斗がいる』って思ったあの衝撃があったからこそ、私はそこから舞台を見始めて今ここにいるんだなあ、と思っています。そんな風に、トミーのことを私は知りました。その後、前にもちょこっと記事で書いた『碧のヴォヤージュ』という舞台を見て以来本格的にトミーを応援するようになった矢先、2015年の初秋に『ドリフェス!というPRJの佐々木純哉役として活動することになりました!』と発表があったんです。

正直な話をすると、応援している人がこのPRJに関わることが私はとても嫌でした。『嫌』というのはちょっと違うな、心配ともまた違うんだけど、難しいな。諸手を上げて喜べない理由は明快で、『このPRJに関わったら、舞台への出演が絶対に少なくなる』と思っていたからです。特に2015年、ブラステの2ndに始まりそれまで彼は4本くらい舞台に立て続けに出ていたんですね。徐々に演技の幅が広がって、もっと俳優としての彼の活動を見てみたい!と思っているタイミングだったからこそ、なおさら最初は受け入れがたかった。夏ごろにオーディション(かおるくんが受かったやつ)をやっていることも知っていて、『トミーがこのPRJに巻き込まれませんように…』とツイートしていてさすがに笑った。

そんな中でデビューイベントのAGFがあって、ナンジャでのトークショーがあって。『どうなのかな…行くべきなのかな…』と迷いながらも行った結果こんな風に今ずっと追いかけられているドリフェスというPRJに出会うことになったのですが、何と言うか、一番ビックリしたのは『この子喋る子なんだな!?』ということでした。それまで喋るところは舞台のアフタートークくらいでしかちゃんと見たことはなかったんですけど、本当にフリートークが苦手というか話が上手ではないな…と思うことが多々あって。周りに話を回してくれる、面白さに変えてくれる人がいればすごく面白い話をするんだけど、自分一人だと話のオチまで持っていけないというか途中で投げちゃうというか…笑 そういうところを見ていたので、5人だけで喋っている時に話を自分で回そうとする、ちゃんとトークに参加していく、ということにまずは驚きました。初期のディアドリ間のトークも危なっかしいところは多々あったけども。笑

そこから徐々にドリフェスに舵を切って行くようになって、やっぱり最初はすごく寂しかったというのが正直な気持ちでした。と同時に、ドリフェスを通じてトミーがどんどん変わっていくのをひしひしと感じていたことも事実で。上記でチラッと2015年立て続けに舞台に出ていたと書いたのですが、実はふたを開けてみるとどれも役どころがとても似通ったものだったんですね。ツンケンしてるとかシニカルというか、いわゆる『ツンデレ』に近い役がほとんど。ここからは予測でしかないんですが、最初のブラステがまさにそういう役で、出世作でそういう役どころだったからこそどうしてもそのイメージが強くあったんじゃないかと思っていて。個人的にはそういう役だけで固まってしまうのがとても嫌で、もっと違う一面も見たい、違う役どころを見たいとずっと思っていました。(とはいえ、その立て続けに出ていた作品のほとんどが同じ制作会社のものだったからというのはあるとも思いますが)だから、このまま舞台に出続けていたら何となく『トミーはこういう役が多いよね』というような流れになってしまうんじゃないかなあ、とある種杞憂とも思えるような心配をしていたので、その流れが一度ここで切れるんじゃないかな、と思ったこともまた事実です。

じゃあその舵を切ったドリフェスでどうなったかというとツンデレの『ツ』の字も見当たらないような感じで。笑 純哉くんの役どころを最初に見た時は『またツンデレか!』と思ったけど実際に雑誌の記事やアプリが始まったらまったくそんなことが無くて笑いました。ツンデレというか『厳しさ、厳格さ』という方が近いのかなあ、と。それに加えて、ずっと彼には『末っ子』のイメージが付いて回ってたんですけど(役的にも、キャスト内での年齢的にも)ドリフェスでは同世代しかいなくて。そうなると必然的に誰かが先頭に立たないといけない瞬間って絶対に出てきて、それが往々にして作中でリーダーであるところのトミーである瞬間も多かった。それを目の当たりにした時それまでの舞台では見られなかった彼のいろんな面、例えば言葉を探しながらトークを進めていこうとするところや、まったくの初対面のMCの方にドリフェスってこういうものなんですよ!と必死に伝えようとしていたりする一面がぽろぽろと出てきて、少しずつ彼に対する印象が変わってきたんですよね。

しかし悲しいかなやはり2016年、「役者」としての彼を見る機会はやはりほとんどありませんでした。その年の初頭、夏にブラステのファイナルが上演されることが決定していたのでそこには出演していましたが、それ以外はほとんどと言っていいほど表に出るものはなかった(『サバイバル・ファミリー』は去年撮ってたとは思いますが)それは正直やっぱり寂しかったし、2015年末の『俺と世界は同じ場所にある』で見た彼の演技がこれまでのものと180°違っていて、もっと見たい、こういう役どころも見てみたいと思っていたから残念だなあ、と思っていました。けれど一方で、『ドリフェス』という枠の中でどんどんと成長していくのを目の当たりにしていたのもまた事実でした。特にこれまでは『俳優』として体全体を使った演技が多かったのが、『声優』として声だけの演技に変わったことで、その上達ぶりが少しずつ明らかになったんじゃないかなと個人的には思っています。目に見えない、視覚的なものに頼れない上に、色々な意味でキャリアが上の人がたくさんいる海に飛び込んでいくということはきっとこちらが想像しているよりもずっとハードなことだっただろうし、実際にアニメが始まってからあちこちで『棒www』と言われていたのも目にしていないわけじゃないだろうなとも思う。けれど、1話から12話まで通して見るとその上達ぶりには目を瞠るものしかなくて、それはやっぱり彼が『目に見える演技』の仕事を縮小してまでも取り組んできた結果なんじゃないかなあ、と実感しています。ピンポイントなところで言うと滑舌がめちゃくちゃよくなったなあと思うし、最初は圧倒的不安だった『佐々木』の発音が驚くほどナチュラルになったね…!と思います。笑

それ以外で言うと、やっぱり圧倒的にトークの力が上がったなととても感じるようになりました。前述したように、それまでの舞台だとどうしても年齢的にもキャリア的にも末っ子の位置にいることが多くて、そうなるとあまり話を振られなかったり本人も萎縮というか前に前に!という感じでもなかったりということもあって、どうもトークが得意ではないのかな?と思うこともあったんですが、ディアドリとして活動していく中で少しずつ『あっ違うなそうじゃねえな!?』と思うことが増えてきて。笑 今からして見れば『喋らないトミー』ってちょっと想像つかないなと自分でも思うんですけど、彼は元来とっても明るい人だろうと思うと同時に本当はめちゃくちゃ人見知りなんじゃないかなとも思うのです。ハイタッチやお渡し会、握手会で少しだけ接したことがある自分でもそう思うことがあるので、例えば新しい仕事等ががっつり始まる時とかはめちゃくちゃ緊張してるんだろうなあ、大人しかったりするんじゃないかなあ、と。けれどそれを和らげてくれる気の置けない仲間が彼の周りには4人もいて、いろんな風に気にかけてくれる先輩も2人もいて。その関係性を以て表に出てこられるようになってからというもの、あんまり『余所行き』の顔をすることがなくなったなあ、と思うことが増えた気がします。リラックスしている、普段からすごくいい関係でいられているんだろうな、と思わせるような発言や表情が増えたのが見ていてなんだかとても嬉しい。あとはTwitterを始めてから、本人が発信する言葉がブログよりももっと『素』っぽくなったなあ、と感じるようにもなりました。ブログって『交流』のためのものじゃないけど、Twitterは例えばディアドリのメンバーやハンサムの先輩たちとの交流にも使っているから、『ああ普段からこんな感じで接してるんだな』と意外な一面が見られたりして面白いです。特にほら…トミーはかなり独特の感性というか言葉選びするところがあるから…笑

とここまで書きながら、昨年末のハンサムの時に舞台上に立つトミーの姿を見て『ああ私は彼に引っ張られて今ここにいるんだなあ』と思ったことを鮮明に思い出しました。ブラステが無かったらトミーという存在を知らなかっただろうし、その存在を知らなかったら舞台の楽しさも知らなかっただろうし、ドリフェスにも出会えていなかった。入りこそ2.5次元で、今も別の2.5次元PRJにいるというのは何だか不思議な気もしますが笑、けれどトミーを知らなかったら知ることのなかったたくさんのことが今目の前には広がっていて、なんだかそれがとても不思議な気分です。そして、ハンサムで『2.5次元の枠の外』にいる姿を見て改めてああこの人に引っ張られて来てここにいるんだな、と思うに至りました。と同時に、もっと彼には大きな舞台に立ってほしいなあ、とも。ちょっと引くほど顔がきれいで、でも口を開くとボケることが大好きで、ものすごく仲間想いで、決して口がうまいわけじゃないけどファンのことを大切にしていることをどうにか伝えようとしている、そんなトミーをたくさんの人に知ってほしいなあ、と。舞台にも出てほしいし、歌って踊ってもほしいし、映像作品にも出てほしい。彼を見ていると、そんな見果てぬ夢をたくさん抱けるのがとても楽しいし嬉しいのです。