Thirsty Thirty

生活、ときどきオタク

『俺と世界は同じ場所にある』の思い出の話

何故か水曜の夜にトミーの過去出演作を執拗におすすめするbotになった私ですこんばんは。あまりにも『なぜ…?』となって自分で笑いました。そんな中の1本である『俺と世界は同じ場所にある』の感想文が出てきたのでサルベージしてきました。ええはい、まともに記事書けてないのでお茶を濁しましたすみません…!笑 見ていないとわかりにくい部分も一部ありますが、基本的にはトラシグ+三村くんの演技について書いているだけなのでよければ読んでやってください…この頃のテンションちょっとあまりにもアレすぎて自分でもどうなのかと思っている。あと呼び方が今と違ってて笑ってる。笑 

『俺と世界は同じ場所にある』千秋楽お疲れさまでした!
下北沢のシアター711という劇場での公演だったのですが、えっうそでしょこんな小さいところで!?くらいの小ささで正直目のやり場に困りました。笑 だって近いんだもん!1公演だけ最前列で見ることができたのですが、あまりに近すぎて目の前にいた溝口くんを直視できないという…。

<あらすじ>
成人式で再会した中学時代の同級生のポンさん(溝口くん)、大山(富田くん)、ドテ君(石原くん)。久しぶりに会った3人は、姿を現していない同じく同級生だったケンちゃん(三村くん)とカズキを迎えに式を抜けだしてケンちゃん家に迎えに行く。けれどケンちゃんは引きこもっていて、彼を連れだそうとしていると『カズキが結婚した』と電話が。どういうこっちゃ!と4人はポンさんの車でカズキが現在住んでいるという新潟まで向かうことにしたがそこで衝撃の事実を知らされ、今度は長野へ向かうことに…。

<全体的に>
話としてとても分かりやすい、『ストレート』な作品でした。伏線を読み取るのが苦手なわたしも「あっここは伏線だったんだな」ってのがちゃんと分かる作品。笑
成人式なんてもう程遠いところに来てしまった今だけど、ああでも今だから分かる感情ってのもあるなあと見ながら思ったり。『どういうキャラで行くのか迷うよね、中学の時の感じか今の感じで行くか…俺そういう悩みある…』っていう大山の一言は結構今の自分にぶっ刺さった感じ。あと大山がドテ君に『大山くんって何!君付けとかないからドテ君が俺に!』ってのもなーーすごくよく分かる!こっちとしては中学の頃の気分で接していても、なぜか相手はそうじゃなくて…的な。かなしい。
話は、この4人だけじゃなくて5人目の登場人物カズキ(とアヤネ)がいてこそ成り立つ物語だと思う。何がすごいかって言うと、そこにいないはずのカズキとアヤネの姿をそこにいる4人が交互に演じることで、その人となりが浮かび上がってくること。特にカズキは、ポンさんから見たカズキとケンちゃんから見たカズキの姿によって『ああこういう子だったんだろうなあ』ってのが形としてすごくはっきり見えたのがなんというかすごかった。語彙力がほしい。
厳密に言うと当て書きではなかったようなのだけど(事前インタビューやら対談やらによる)、富田くん以外の人となりをよく知らなくても『ああなるほどな、それっぽいな』というのとてもよく分かる役振りだったような気がします。個人的には『トミーが引きこもり役をやったこともあるけど、『明るい引きこもり』になってしまった』っていうハセガワさんの言葉が最高に面白かったです。笑

<ドテ君>
顔ちっちゃ!(第一印象がそれなのもどうかと思う)いやもう本当に顔がちいちゃくて、4人並んだ時に逆に小さすぎてちょっとびびるっていう。身長は4人ともみんな同じくらいだからなおさらさ。
いやまあいいんだそれは置いといて。ドテ君の過去もあってちょっとスカした感じなのかなと最初は思わされるけど、市長のスピーチに感動してケンちゃん迎えに行こうぜ!って言い出したり、カズキが逮捕されたって聞いて一番怒って長野まで行こう!って言い出したり、意外に一番ウエットな人なんじゃないかな、と思いました。喜怒哀楽でいうと『怒』の感情を出すことが多いんだけど、それが堂に入っているっていうか「ああ、今彼はこういうことに怒ってるんだな」ってのが伝わってくる演技ですごくよかった。面会の時からポンさんに怒ってるのも、その後車走らせてるところでそれが爆発するのも、『そうなるべくしてそうなった』ってのがちゃんと伝わってくる感じ。ポンさんに『なんかスイッチ入ってる』って言われた、面会から出てきた後の怒りのシーンがすごく好きです。そこからポンさんのことを責めるシーンも。
千秋楽、前の方の席の最下手にいたのでポンさんに怒っている時の表情がまっすぐ見えたのだけど、怒ってるけど泣きそうになっている表情だったり、他の人が何かを話している時もそれを聞いていながらも自分に置き換えてその辛さや痛みを理解しようとしてるってのがはっきり見えてまた泣ける感じ。ああ、こういう子いたよなあって一番思えたのが彼だったかも。
あと一番初めにカズキを演じるのが壮馬くんだったんだけど、ドテ君の時とは全然違ってて(当たり前だけどさ)、少し背中が丸まっててイマイチ自信がなさそうな姿を目のあたりにすることによってああカズキってこういう子だったんだろうなあってのがすごくよく分かったなあ。すごく柔和な顔つきで、ケンちゃんと仲よかったってのもなんだか分かる感じ。壮馬くんがカズキを演じることによって「ああなるほどカズキってこういう子なんだな」ってのが輪郭としてまずしっかり見えたのがとてもおもしろかったなあ。
中の人的に言うと、『怒り』の演技だけじゃなくて中二病だったり過去にちょっと何かある役どころだったりで難しいところも多かっただろうにすごく『自分のものにしてる』感があったなあと思いました。『何気ない一言』(ex.『ああ、じゃあ』とか『それなら』とかつなぎ言葉系)がたまーに演技がかっちゃうところがあって、他が良かっただけにそこの違和感がちょっと際立っちゃったのがすごくもったいないな~と思うかも。でもやっぱり、勢いがあれだけある役は他の3人では想像つかないなあと思うからとても良かった!

<ポンさん>
あーーーーそうそう分かる分かる!!って一番共感したのがポンさんかも。厳密に言うとそうじゃないんだろうけど、中高生の時って『自分はすごい人間なんだ』って錯覚する瞬間があって笑、でも一歩外の世界に出ればそんなの呆気なく崩されて、そうなった時に「ああ自分ってつまらない人間なんだな」って思う自分とそう思いたくない自分がいて…っていう。特にポンさんはパパ・ママってまだ呼んでるような、『子離れしてほしい』とは言いながらも実際は本人も親離れできていないような性格で、もしかしたら『変わること』を一番恐れているのは彼だったのかなあ、と思うような子でした。
みんなのバランサーのように見えて、でも『テストの問題がおかしいって職員室に乗り込んだ』過去や『ケンちゃんが転校するかもってなった時教室にバリケード作った』過去を持っているくらいハチャメチャで、でも今はそうでなくて日和見主義っていうか事なかれ主義っていうか。『厄介事に巻き込まれるのが怖い』っていう感じなのかな、そういうのも含めてすごくリアルだったなあと思います。『大人になる』ってもしかしたらそういうことかもしれないけれど、本人は自然とそれを選んでしまったのかもしれないけれど、でもきっと『人間根本的には変わらない』から心のどこかでそれを拒否してたのかもしれない。だから、教室に忍び込んでやりたい放題やろうって指示を出してたんじゃないかなあ。
面会が終わって車を走らせるところでドテ君に責められて、言い返したいのと言い返したくないのとっていう感情がごちゃまぜになって唇を震わせながら涙目になってるところがすごく良かった…。いや実はこの辺り泣いててよく覚えてないんだけどさ…笑 声を荒らげたい、本当はそんなことないって言いたかったのかもしれないけれど、『そうしない』のか『そうできない』のか、色々と推測ができるのがこのシーンの妙だったんじゃないかな。
溝口くんは『さりげないセリフ回し』がとても上手な役者さんだなあと思いました。カズキからケンちゃんへの手紙を読んでいいか聞いた後に『…失礼をば』って言うシーンとそれを読んだ後に『それ読んだら実感湧いてきたなあ、マジであの人刑務所いんの?』って言うシーンがあるんだけど、それがすごく『普通』で良かった。一定のテンションの中で少しずつ振れ幅があって、でも大きくそれは崩されなくて、というギリギリのバランスが見え隠れしてたのがとても良かったなあ。ちなみに溝口くんがアヤネを演じるシーンが一箇所あったんだけどそれが死ぬほどハイパーソーキュートでした。カズキも、壮馬くんとはまた違って見えるのにまったく同じに見える。演技の妙だなあ。

<ケンちゃん>
わたしケンちゃんに泣かされたからな!!!(嗚咽)ケンちゃん、元々はすごく明るくて元気で優しい子だったんだろうなあ。ポンさんが三島に帰ってカズキとケンちゃんの家を訪ねてきた日だったり、友達とブランドを立ち上げるんだ!と意気揚々とみんなの前で言ってみせたりする辺り、彼にもちゃんと夢があって、その夢が叶うと信じていたんだろうなあって。
話の中では学校に行かなくなった理由を明言されていないけど(デザインを盗用されたのがその前後どちらなのかはわからないし)、それをカズキは心配してくれていたのも知っていて、だからこそ家を引き払ったって聞いた時も今回面会に行った時も『ごめん』の一言が言えなかったことをずっと心のどこかに引っかからせていたんだろうなあと思います。これもすごくよく分かるなあ、誰かから優しくされて、それに対して自分が引け目を感じているとその感情はずっと心の端っこに残ってるんだよね。ケンちゃんの場合、『世界を変えてくれ』って言ったこともずっときっと後悔してたんだと思う。
ずっと引きこもっていたケンちゃんのところに3人が来て、スケッチブックでしか会話できなかったけれど声を出して、外に出て、カズキに謝りたいから長野に行こうって言って…っていう流れの中で、少しずつ彼がどういうことを考えているのかが、本当に少しずつだけど分かる感じ。最初は言葉もなんかたどたどしいし、他の3人とも微妙に距離があるし、けれどそれでも『行かない』って選択肢はきっと彼のところにはなかったんだろうなあ。ケンちゃんいい友だちがいてよかったね…。
三村くんも初めて演技を拝見する役者さんだったんだけど、彼もまた『何気ない演技』がものすごく上手な方だなあと思いました。上に書いたカズキからの手紙を受け取るシーンでポンさんに読まないのか聞かれて『読みたくないなあ、ポンさんそれ読みたくないや俺』ってセリフから始まるカズキのことを語るところがあるんだけど、そこがすごくね、すごく良かったんです。ポロッとこぼす一言でさえも面白かったり、感情が詰まってたりするのだけれど、それがとても分かりやすくてなおかつうまい役者さんだなあ。最後の手紙を読むシーンで泣き崩れるところで大体わたしも号泣してました。(余談だけど、初日とその後では手紙の演出変わってたんですよね。初日はその文面が映しだされてたんだけど圧倒的にケンちゃんが読む方がよかった)
Twitterでハセガワさんが『ケンちゃんの毛布は、彼にとっての『ライナスの毛布』です』と言っていらして、それを知ってから見ると確かにずっとあの毛布をぎゅっと掴んでいて、面会の時にそれを預けられたら今度はポンチョの裾をずっといじいじしてたんだけど、最後の最後、2人の『お墓』にその毛布をかけるところでぼろっぼろに泣きました。ああもう大丈夫だな、っていう未来が詰まったすごく良いシーンだったなあ。

<大山>
チャラwwwwwいwwww(最初の感想)今回の4人の中で唯一お芝居を見たことのあるのが推しこと富田くんだったんですけど、これまでに見た役のどれとも違っていて、むしろ今までの役が全部似たカテゴリに属していたからこそとても新鮮に見えて新鮮でした(語彙力)。一番近いのは『僕らの深夜高速』かな~と思ったけど、あーでも全然違うな、まったく裏表がなく底抜けに明るい役って見たことない気がする。ので、『富田くんこんな役もできるんだ!』ってすごくびっくりしたってのが第一印象かなあ。『すごい!ツンケンしてない!』っていう…笑
顔芸だったり、チャラい…というよりもただ底抜けに明るい、むしろ『雰囲気が暗くなるのが少し怖い、シリアスな空気が苦手』という感情さえ持ってるんじゃないかな?と思わせるような性格で、ポンさんやドテ君とはまた違うベクトルで場を引っ張っていくキャラだったように思えます。『道化役』ではないしそういう風に演じていたようにも思えないけれど、他の3人に比べて『過去』や『本人の感情』を語られるシーンがあまり多くなかったから実は真意が一番分かりにくくて、だから『もしかすると彼が一番大人だったのでは?』とすら思わされるキャラクターかなと思います。それは彼のセリフの一つ『自分の考えはあるけれど、場の空気を読んでるんです(ニュアンスです)』ってのにもよく現れてるような気がする。でも、カズキにブチ切れしたドテ君にちょっと引いて冷静になってしまったり、ブチ切れてて手のつけようがないドテ君の横で体育座りして丸くなってたりするところもあって、やっぱりその辺りはすごく子供に見えて『ああ一番ハタチに近いのはこの子かも知れない』って思うんだよね。
それでいて特にドテ君に対しては『ちょっと様子見てくる』って言ったりアヤネに話聞きに行った彼を追いかけたりと気遣うような姿勢があったりするし、あとはケンちゃんがカズキからの手紙を読んで泣き崩れるところで背中をさすってあげたりするしで、すごく『友達思い』な一面があるんだろうなあって。それはもしかすると彼の言うところの上京組に対する憧憬と、けれど『待っているよ』っていうエールでもあるのかなあって。それが、最後の『凡人などいないし、幸せの数も不幸せの数も決まってなどいない!幸せポイントは無限大!』っていうセリフに現れているんだなあと思いました。あれは間違いなく『三島のヒーロー』からのエールだったんだよ。自分の意思がないように見える大山がきっと唯一自分で選んだ『三島に残る』という選択を以てして、ある意味なるべくしてなった『三島のヒーロー』からの。
最初にもちょろっと書いたけど、富田くん目当てで行ったわたしとしては『こんな役できるんだ!?』っていう衝撃が一番大きかったかな。言い方は悪いかもしれないけど風斗~マテキ~ドニファン~高坂、と今年演じた彼の役ってどれもツンケンしてたりイライラしてたり人を小ばかにしてたりっていう性格の子が多くて、たぶんそれは彼が初めて『役作り』をして挑んだ風斗っていう役から派生しているところが少なからずあったんだろうなあと思って見てる側からしたらそれはそれでちょっと心配なところがあったんだけど(そういう役ばかりのイメージがつくのがもったいないなって)、それは杞憂だったなあとつくづく思いました。むしろ今回の大山って役の方が素の彼に近いんじゃないかなあと思うくらい。こういう役って少なからず役作りの他にも素でそれをできるかできないかってところがあると思うんだけど、ああこういう面もあるんだなあってすごくその進化が嬉しかった。すごいお母さん目線で見てしまったよ。笑

<まとめ>
ちょこちょこと感想も拝見していて、この役・この話は今のこの4人だからこそできたものなんだろうなあっていうのをすごく強く感じたかなあ。やっぱり当て書きじゃないってのが不思議に思えるくらいすごく役と人となりがシンクロしてるように見えたし、すごく『普通』の物語だからこそこの4人が際立って見える面白い舞台でした。あとの3人については正直よく知らないので言及できないんだけど、少なくとも富田くんにとっては『転機』になりうる舞台だったんじゃないかなあと思います。『本当はいい奴だった』じゃなくて、『最初から分かりやすくいい奴』を演じるのってたぶん、想像以上に難しいんじゃないかなあと。
そんなわけで長々お付き合いいただきありがとうございました!そして10公演、本当にお疲れさまでした!

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……どこから目線なのよって感想が多くてさすがに自分でも笑いました。おまえ何様だ!!笑 いやーーーでも、本当にすごくいい舞台だったんだよ…今やったらすごい、チケット超争奪戦なんだろうなーと思うんですけど!でもめちゃくちゃいい話だったんだ…。ちなみにこの舞台の演出のハセガワアユムさんはファンミ01・02のお芝居パートの演出(脚本もかな?)を担当してくださった方で、『自然な風景』を描くのが得意な方なのかな~と思います。ちょこっとだけならオーバーリング・ギフトの配信にも映像上がってるから見てみてくれよな…頼むな……