Thirsty Thirty

生活、ときどきオタク

『ドルヲタ5人』の話

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dTVで配信中の『婚外恋愛に似たもの』、ハマっております。正直、このドラマが始まる前はとにかく批判というか『見たくない!!』という気持ちが先行してずっとブツブツ呪詛のように文句を言っていたのですが、「でも推しが出てるドラマだしな…しかもセンターだしな…」と葛藤した結果「文句を言っていいのはちゃんと見た人間だけ」という信念に基づいてチャリンしたところ想像を大きく裏切られる形となりました。文句を言うつもりで見たらテノヒラクルーさせられた典型的な例ですね!!

【始まる前に「見たくない」と思っていた理由】
『アイドルヲタク』をバカにしているようにしか見えなかったから、その一点に尽きました。そもそもキャッチコピーがもうナナメってるんですよね、『35歳オトナ女子、アイドルヲタがやめられない♡』ってドルヲタっていつか辞めないといけないものなわけ?って思うし、それは裏返せば『35歳にもなってアイドルに入れ込んでるのは恥ずかしい』っていう皮肉みたいなものが込められていて、近しい立場にいる人間からすると居心地の悪さを感じるな、と思ったのです。あとオトナ女子ってなんだよ恥ずかしくて言えないわよそんなもん……おとなしく『女性』じゃいけなかったんかい…って思うけど『35歳女性、アイドルヲタがやめられない♡』ってすげえ生々しいからセルフ却下しておきます。
わたしも、彼女たちよりは年下ですがそれなりに歳いってるのでそういう視線にさらされたことはあるし、面と向かってではなくとも何となくそういう雰囲気を醸し出されたこともあるし、あとDDKFの現場、劇プレの現場ってわっかいな!!と思うことが多いので特に1人で行動しているとどうも居心地が悪いのも感じる。だから、実際に見てほしい世代であろう『アラサー前後のドルヲタ』にとってはギクリとするような話なんだろうなあと思ったのです。
あとね~~これは単純に好みの問題だって分かってるんだけどSNSのテンションが……しんどかったんだ……あのパリピみたいなタグ芸がどうしても相容れない感じがしていたんだ…いやこれは今もそうなんですけど……。

そしてもう一つ、よくありがちな『アイドル側から語られる物語』があったらどうしよう、という怖さがあったのです。もうさ~~これはさ~~スノホワ(ドラマ内に出てくるアイドルグループ)云々ではないじゃん。某事務所も48Gもハロプロ若手俳優も関係なく、『アイドルからの目線、本音』ってファンからしたら怖いじゃん。それがマイナスな要素だったらなおさら怖いじゃん。いやもちろんそうじゃない人もいるだろうけど『わたし』は怖いんですよ。またいつもの『応援とはなんぞや論』になりそうなので詳しくは言及しないけど、『こんな人が自分の応援してるんだ、自分のファンなんだ』って悪い意味で思われるのがすごく怖い。それはその子(アイドル)に対しての冒涜だよという意見も分からなくはないけど、昨今の主に炎上案件を見ているとその応援する対象である人たちの中に『ヲタク』をいい風に思わない層がいるってのは嫌でも分かるし、自分がその対象になったらどうしよう、凹むなってのは割とファン全員に当てはまるだろうし、と色々考えていました。

【1~5話を見たよ・登場人物の視点から】
まずは、前述の『アイドル側からの目線』が今の時点で語られていないことが最大の救いです。4話でチカちゃんが雅さんに声を掛けるシーンがあったけどあれはオタク特有の都合のいい夢の一つだと思っている。
5話の段階では話の中心となる5人のうちまだ4人しか語られていないけど、その4人の『生きる境遇』がちゃんとバラけてて、それがまた絶妙だな~~と思ったんですよね。4人中3人結婚していて、1人はバリキャリで、2人は子持ちで、1人はシングルマザー、1人は姑同居。一番現実と乖離してるのは桜井さんだけど(あんなセレブ妻今日日なかなか見ないのでは…)夫と不仲ってのはない話でもないよなあ、と見ていて感じます。というか、この割合って実は結構な感じで『あ~~分かる~』案件なのでは?と思う。20代後半くらいから周りは結婚し始めて、30になる頃にはその比率ってもうあんまり動かなくて、そこからは『子供何人?』になってくるっていう。そしてその中でシングルは『結婚したい派』と『いずれできればいい派』と『しなくてもいい派』に分かれてくる。雅さんは3番目だったけどあそこまで振り切ってるのは本当すごいなって笑いました、脳内結婚までは…さすがにたどり着けないな…。

あと益子さんがなんというか一番リアルというか『等身大』だなあと思う。なんとなく子供と反りが合わないというか、反抗期の子供に振り回されててうまく対話ができないあの感じ…でも息子めちゃくちゃいい子だったね…。あのエピソードを見て絆されたというか、このドラマってアイドルにフォーカスするんじゃなくて『女(ヲタク)の生き方』にフォーカスする話なのかな、と思えました。さすがにとっかかりの話だけあって1~2話でガッツリ視聴者を惹きつけるのがうまい。関係ないですが試写会で江口さんを見てめちゃくちゃ好きになりました、あんな風に飄々と話す人だいすっき…。
真美も『い、いそう~!』ってなった1人です。関東近郊のちょっと小金持ち主婦っていうあの感じ…一軒家に姑同居で、娘に『女の子らしさ』を説くあの感じ…!!(専業主婦に対する謎のイメージ)あと『雑誌を見て一目惚れする』っていう、ヲタクになったきっかけが一番普通で安心する…他の人みんなぶっ飛んでるから…。しかし外で初対面の人にBLのことを話してはいけない。あっそうそう、この話の面白いところは『桜井さんはガチ恋寄り、真美はBLも嗜める』っていうところです。自分を『どこ』に置くか、もっと言えば推しを恋愛対象として見れるかという疑問ってのはヲタクあるあるだけど、どちらかというとその前の段階、ヲタクとしての自我が目覚める前に『どういう位置』にいたかで変わる気がする。桜井さんはカースト高めのところにいたんだろうな…だから『相手✕自分』を想像できるんだろうな…すごいわ…。
個人的には雅さんがめちゃくちゃ好きなんですよね~~~あのいい意味で高飛車な感じ!!自分に自身のあるオンナは大好きです!!!何もかも一番で生きてきたから一番じゃなきゃ嫌!っての、ある意味清々しくてとても良い。『チカちゃんを追いかける』というのを自分の生きていく中で一番プライオリティ高い目的にして、そのための手段を自分で作っていくっていうその手法が最高すぎてシビれる。あとは単純にひらいりおさんがめちゃくちゃ好みの顔をしている……怒り顔さえも甘い…。

【1~5話を見たよ・ヲタク的視点から】
『いやもうやめてwww』ってのから『わ、分かる~~~』ってのまで、よくもまあこんなに事細かに現実を取り入れてますね!?って思う。リアリティがある。一番笑ったのは写真の隅にグループ名のロゴが入ってるやつ…それ知ってる、原宿で買えるやつやな…。かなりJ事務所のやり方が用いられてるけど、元々原作者がジャニヲタだったと聞いて納得しました。当選メールに『落選の場合は手数料を引いた金額をお返しします』って書いてあったのは爆笑した、あれムカつくよね…!!とは言えJだったらこれはやらんやろな~ってのもあるので、ドルヲタあるあるとしては最大公約数的な描かれ方をしてるんだろうなと思います。実際に地上波で放映された後にはたまたま見てたジャニヲタの人たちが『つらいww』みたいな感想ツイートしてたりしてるのがすごく面白いし興味深い。
個人的に『や、やめて…既視感しかない…』って思ったのは2話の最後、コンサート会場で待ち合わせしてるオタクの様子なんですよね…。益子さんを見つけた桜井さんが『アァ~~~!!』って手振りながら走って寄っていく姿、今年の頭現場で死ぬほど見た……。そしてライブに臨むに当たってバッチリメイクして髪巻いてドレスアップするあの感じも思い当たる節があり過ぎてすごい…なんかすごい恥ずかしい…言うなれば共感性羞恥ってやつ……分かってるよ分かってるし思い当たる節がありすぎるから今すぐやめてくれ!って目を覆いながら言いたくなる…。

あと『推し被りしなくてよかった~♡』っていう雅さんのセリフ、ドラマの本来のテーマ(アイドルの前ではオンナのヒエラルキーは崩壊する)と完全に相反してるけどいっそ清々しくて好きです。雅さんはね…推し被りしてたらマウント取ると思う…。意識的にマウント取るんじゃなくて、使ったお金が圧倒的に違いすぎて結果的にマウント取ってるって形になってる…何が怖いって彼女の部屋に『みやびさんへ』って名前が入ってるチカちゃんのサインがあるところだよ!本人は全然悪気なさそうなところが最高なんですけどね!そういう女大好きよ!あとそんなサインもらえる+自分のステータス使えば仕事とかで会えそうなもの、ともすりゃ繋がれそうなものなのにそういうところに手を出さないところが最高。正攻法、圧倒的正しさで切り込んでいくそのやり方シビれるわ…。
ただ面白いのは、3話で雅さんが言ってた『勝てない女が2人いるの!チカちゃんの古参よ!』ってところ。その『古参』、番外編に出てきてるけど『古参』というステータス以外なら多分全部雅さんが勝ってるんだよね、収入、美醜、社会的地位、ともすれば『若さ』も。けれど、『チカちゃんを長く推してる』ってだけで立場が逆転するんですよね。これが『アイドルの前ではヒエラルキーが崩壊する』ってことなんだろうなあ。なるほど、5人の中でのヒエラルキーではなくて『登場人物 対 5人の外側にいる人』を描いてるのか…?(自信が持てない)

なので、ここまでの結論でいうと『35歳オトナ女子、アイドルヲタがやめられない♡』ってキャッチコピーは根本的に違う気がするんですよね。だってこの話に出てくる5人は誰ひとりとしてドルヲタを『やめたい』と思ってないじゃん。やめたいのにやめられない女の話でもなんでもなくて、むしろ逆に『アイドルに心の支えをもらってる、その心の支えを通じて新たな人間関係を作っていく』って話なのに、なんでこんなキャッチにしたんだろうって疑問なんだよなあ。

【1~5話を見たよ・スノホワ視点から】
身も蓋もないことを言ってしまえば、このドラマを作成するに当たって『スノーホワイツ』をキャスティングする必要性はそこまで高くなかったと思います。あくまでも「5人が応援しているアイドルがいる」という描き方をすれば話としては成立すると思うし、そのキャストでわざわざMVを作ったり曲をリリースしたりする必然性は高くない。
だから逆に言えば5人をキャスティングするにはそれなりの説得力がないといけなかったわけで、それが曲のリリースだったりMVだったり、試写イベントへの登壇だったりするんだろうなと思います。あとはシンプルなことを言えば、その5人のファンから視聴者数を引っ張ってくる役割があったんだろうね、わたしも例に漏れずその1人ですが。ただ、『偶像』であるところのアイドルであるこの5人が可視化されたことで登場人物たちに感情移入しやすくなったというのはあるだろうなと思います。この人はこういう人が好きなんだな~、わかるわ~~的な。

ここからは推しを推している自分の意見でしかないですが、わたしはこのドラマに推しが出てよかったなあとは思います、本人が好きだと公言している『ファンの前で歌ったり踊ったりする機会』がもたらされているので。DDとして出てくる機会が減ってきている現状の中でそういうチャンスを与えられたこと、ファンとしてそういう姿を見ることができたのはただ純粋に嬉しいです。あとダンスがこれまで見てきたものとはまた全然違っているので本当に…好き…。

残り3話、どういう着地になるんだろうな~と思って楽しみにしています。次回いよいよ『落ち目のBL作家』の回だよ……ぶっ刺される気しかしない…。富山さん、試写イベントで喋ってる時ぽわぽわしてすごくかわいかったんだよな~~!
ここから突き落とされるような急展開になることはないだろうなあと思うし、この5人になんとなく『友情』みたいなものが生まれて楽しいドルヲタライフだね!みたいなところで終わるんじゃないかなあと思っているのであんまり心配はしてないんだけど、見終わった後にちょっと元気になれるドラマなのがいいなあ、と思って見ています。1話がだいたい25分くらいなので通勤電車の中でサクッと見られるのもすごくいい…なによりDLして見れるってのもとても助かる…(TVドラマを全く見ないかつ1時間ドラマが苦手な人間の言い分)dTVで好評配信中です!初月は無料だしドコモじゃなくても見れるからヲタクはみんな見るといいと思います色々ぶっ刺さるから!(※ダイレクトマーケティング